映像クリエイターを支援する株式会社Vookのオフィスデザイン。「集うための場」としてのライブラリーをオフィスのエントランスに配置することで、情報の発信源としての企業姿勢を伝えています。本棚を潜り抜けてワークスペースやミーティングルームに入っていく構成で、本棚の一部には、ベンチやテーブルなどを組み込み、リモートワークでは得られない偶発的なコミュニケーションの発生を目指しました。また、1つの空間で複数のオンラインミーティングが同時に行われる状況に対応するため、オンラインミーティングに活用できる居場所をオフィス全体に散りばめています。加えて、一時的に距離を確保できるように、分割可能なテーブル、可動壁、防音性の高いカーテンブースなどを積極的に取り入れています。そして、それらが視覚的に意識されないように整理し、クリエイティビティを補完する整然とした余白と、出社が楽しみになる「集うための場」の実現を目指しました。(小栗誠詞/イド)
「Vook Shibuya」
所在地:東京都渋谷区宇田川町14-13 宇田川町ビルディング4階
開設:2022年3月8日
設計:イド 小栗誠詞 渋谷 明
プロジェクトマネジメント:パナソニック 河村晃宏 足立卓実 奥津 拡
設備設計:パナソニック 塚本英勝 仲宗根遥
施工:ディプス 田中仁朗 牧田正蔵
クライアント:Vook(ヴック)
床面積:180㎡
席数:52席
Photo:bird and insect ltd. Shuntaro
【内外装仕様データ】
床:既存下地パネル貼り(SOLIDO Type M FLAT/ケイミュー)
壁:既存下地パネル貼り(ネオマボード/旭化成建材)の上AEP
天井:既存仕上げの上PBt9.5下地AEP
家具・什器:本棚/構造用ラワン合板t24の上ウレタン染色
その他:サイン/アルミアルマイト仕上げ
小栗誠詞/イド
インテリアデザイナー。1983年愛知県生まれ。2008年多摩美術大学大学院修了。acrylic、nendoを経て、2013年に株式会社イドを設立。インテリアを中心に、プロダクト、グラフィック、ブランディングに至るまで幅広く活動を展開。