羽田空港第一ターミナル出発ラウンジ商業エリアが「CAPTAINS’ TOKYO」という名称でリニューアルされた。この喫煙スペースはその一角にあり、搭乗口が近いため不特定多数の喫煙者がひっきりなしに出入りする。当初その不特定多数の好みに対応できるカウンターテーブルの高さを検討したが、短時間の喫煙においてその高さはあまり気にされないという結論に至った。タバコをもった手が届く範囲にカウンターがあればそれに姿勢を合わせる、ならばそれを意匠にできないかと考えた。テーブル席の椅子となる床面から400mmの高さのベンチ、スタンド席の灰皿置きとなる900mm、1100mmのカウンターを一筆書き状に繋げた。それを旅客機のごとく高度、速度を変化させる運動体に見せるためエッジにLEDを仕込み、光の帯として表現した。鏡壁やガラス面に映りこんだ光の帯は、混雑しがちな空間に広がりをもたらす役割も担っている。(玉上貴人)
- 「LOOP/東京国際空港第1旅客ターミナルビル CAPTAINS’ TOKYO内喫煙室」
- 所在地:東京都大田区羽田空港3-3-2 第1旅客ターミナルビル 2階出発ゲートラウンジ内
- オープン:2011年9月1日
- 設計:一級建築士事務所 タカトタマガミデザイン
- 床面積:40.0㎡
- photo:吉村昌也/コピスト
- 一級建築士事務所 タカトタマガミデザイン
- http://www.takatotamagami.net/