歯科医療総合商社モリタ福岡支店のショールーム。すべてのテクノロジーは“人”中心であるべきという製品開発の哲学「pd style」から生まれた水平位診療システムは、今日の歯科医療に大きな変革をもたらした。その「モリタのもの、機器・知識・情報」を展示するショールームを「モリタのこと、企業の本質」でデザインしたショールームである。不変性と先進性をインテリアの手法、シームレスと水平に置き換えて「もの」と「こと」の両方を結びながら大切な事を未来へつないでいく。エントランスから右へ回り込み、デンタルプラザへ1歩入ると約2.5m角、高さ6m、ハイサイドの光が降りそそぐメタルボックスをくぐりぬけることになる。企業の戦略を担う製品を見ながら中へと進むうちに外と内の中間領域で心がゼロセットされて、高揚感と集中力が高まりマーケットとショールームをつなげてくれる仕掛けとなる。目指すのは展示する「もの」だけ見えるショールーム。全てのテクノロジーは人中心であるべきというpdの思想を企業の本質をインテリアでも実践、必要な時のみ対応可能なテクノロジーを備えた空間と展示する機器の間のものがない、という事が見る人にストレスを与えないだけでなく、機器を求めて来場する開業医にとっても機器と空間を切り離すことなく考えるきっかけとなる。(志村美治/フィールドフォー・デザインオフィス)
- 「デンタルプラザ福岡」
- 所在地:福岡市東区松島1丁目9区14番1
- 開院:2011年5月
- 設計:フィールドフォー・デザインオフィス 志村美治
- 床面積:195㎡(ショールーム)
- photo:後藤晃人
- フィールドフォー・デザインオフィス
- http://www.field4.co.jp/